勇払原野の一角にある弁天沼周辺を夏に訪れ、風景や動植物を観察しよう。
人の利用と原野の変遷、開発にさらされる草原や湿原の抱える課題を知ろう。
活動の概要
バスを貸し切り、レンジャーの #ガイド で弁天沼周辺の勇払原野を巡りました。参加者はビンゴゲームを通じて、生息する動植物を主体的に観察しました。ビンゴシートには「工場の煙突の数は?」などの問題も設け、周辺を見渡すことで、開発地域に残る貴重な自然の存在を印象付けました。昼食後に「勇武津資料館」を訪れ、原野を利用してきた人々の歴史を知りました。その後は周辺の草原へ移動し、確認した野鳥は写真(A3版)を使って解説しました。復路は車窓にメガソーラー施設を見学しました。開発にさらされる草原や湿原の保全上の課題について知る機会を設けました。
活動の成果
・「勇払原野」を体感することで、街とは違う環境であり、貴重な場所であることを知ってもらえました。
・ワークシートで自主的に観察してもらうことで、より原野の自然を実感してもらえました。
・湿地や草原を主な生息地とする野鳥を、観察してもらえました。
・地図や航空写真などを見せ、市街地と現在地の位置関係を把握し、貴重な自然が町や工場に囲まれているということを知ってもらえました。
・勇払原野をラムサール条約湿地にしようと活動していることを知ってもらえました。
活動のポイント
・諸感覚を使うクイズを盛り込み、より印象に残るようにしました。
・生き物 #解説 では、生育する環境や、他の生き物との食物連鎖などについても話し、その場所の重要性を伝えるようにしました。
・ビンゴには、水辺や草原にくらす生き物を優先的に含め、貴重な湿地や草原環境が残っていることを伝えました。また、クイズには、周辺工場の煙突などを含め、原野が開発の狭間にあることを伝えました。
・野鳥や植物の観察種数を増やしたいのなら、野鳥の繁殖期の6月中か、水鳥の渡りがはじまる9月中~下旬が望ましいでしょう。
・参加者が自由に散策するゲームでは、周辺の生き物に配慮することと、#安全 性の面から、観察可能範囲を明示しましょう。
文章・写真:小山留美、瀧本宏昭((公財)日本野鳥の会 ウトナイ湖サンクチュアリ)
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