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 「しめっちCEPA」は、湿地の魅力や価値を人々に伝え、その保全と持続的な利用に参加してもらうための活動全般を指す用語です。湿地の魅力や価値を伝える活動には、講演会を開いたり、ガイドを行ったり、小学校で出前授業を行ったりなどが含まれ、湿地の保全と持続的な利用に参加してもらう活動には、湿地に関わる利害関係者と話し合いを行ったり、市民参加による調査を行ったり、募金を集めたりなどが含まれます。こうした活動は実に多様で、湿地に関わる施設、市民団体、行政組織などによって広く行われています。

 では、「しめっちCEPA」はなぜ必要なのでしょうか?湿地は、魚や植物や水鳥など、様々な生きものを育むだけでなく、私たちの生活にとっても欠かせない環境です。日々の生活用水を供給したり、気候を調整したり、漁業や農業を通じてたくさんの美味しいものを提供してくれたり、娯楽、観光、教育、信仰、芸術など、様々な面で私たちにめぐみをもたらしてくれています。ただそこにあるだけでなんとなく気持ちがやすらいでしまう…というのも湿地の重要な価値のひとつです。気づいていないかもしれませんが、ほとんどの人は何らかの形で湿地のめぐみを享受していると言えるでしょう。ノーしめっち、ノーライフです。そんな湿地が健全な状態で保たれ、私たちが将来にわたって湿地のめぐみを享受していくためには、湿地に直接関わる利害関係者から社会全体まで、多くの人々が湿地の価値を正しく理解し、その保全と持続的な利用のために行動することが不可欠です。人々が湿地の保全と持続的な利用のために行動すること。これが「しめっちCEPA」の目標となっています。

 そんな大事な「しめっちCEPA」なのに、参考となる教科書や資料がないじゃないか!ということでこのサイトが作られました。湿地の宝庫と言われる北海道で、「しめっちCEPA」を通じて湿地が多くの人にとって身近な環境となり、将来にわたって人々の手によって守り育まれていくことを願っています。

 2018年3月に発行したプログラム集では、「しめっちCEPA」活動を実践する上でのコツや助けとなる知識とともに、北海道内のラムサール湿地を中心に実践されている豊富な事例を紹介しています。事例の詳細は、この特設サイトでご覧いただくことができます。特設サイトでは、今後も少しずつ紹介事例を増やしていければと考えていますので、道内に限らず、また、ラムサール登録の有無に関わらず、共有させていただける事例があればぜひお知らせください!

掲載事例は以下の4つの分野に分類しました。

● 対話・協働

 湿地に関わる利害関係者等による対話や協働取り組み

● 教育・人材育成

 湿地の保全と持続的な利用のために行動する人材を育てる取り組み

● 参加

 湿地の保全と持続的な利用に参加してもらう取り組み

● 普及啓発

 湿地の魅力や価値を多くの人に伝える取り組み


教育・人材育成は小学生や高校生など特定のターゲットを置いているのに対し、普及啓発はより広い層に向けられているなどの違いはありますが、その境界は曖昧なものですし、教育・人材育成と参加を兼ねるようなケースもあるかとは思います。あくまでも便宜上の分類であることをご承知おきください。


しめっちCEPAプログラム集を作成したのは…

北海道ラムサールネットワーク

道内13カ所のラムサール湿地の現場で、日々しめっちの保全と持続的な利用に取り組む施設や団体のネットワークです。

公益財団法人 北海道環境財団

環境・経済・社会が調和した持続可能な社会づくりを目指して、市民・民間等による環境保全活動を促進し、環境学習の機会や情報交流などのさまざまな活動の促進・支援に取り組む公益法人です。

プログラム集は、アサヒビール株式会社北海道統括本部の「鶴の恩返しキャンペーン」による寄付金を活用して作成しました。

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